2018/09/26 15:00
こんにちは、鈴木です。 ビンテージアクセサリーを売るウェブショップを立ち上げて、数ヶ月が立ちました。最近、「一体なにものなんですか?」や「普段はなにしてるんですか?」といった質問をいただくことがあります。 「自分で自分のことを書く」というのがどうも恥ずかしくて苦手です。 弟に相談したところ、「インタビューして記事をかいてあげようか?」と言ってくれました。 結果として「自分のサイトに自分のインタビューを載せる」という、さらに恥ずかしいことになってしまったのですが、せっかく書いてくれたので、載せてみることにします。 ーーーーーーーーーーーーーーーー どうも弟です。今回は、姉にインタービューというのをしてみたいと思います。一体何者なのかよくわからないよね、と言われることはあるんですが、僕にとっても謎の存在です。どんな生活してるんでしょう?ちょっと怖いですが、楽しみです。 2018年 夏某日 スカイプ上にて ――(弟)どうも。じゃ簡単に自己紹介お願いします。 (姉)え?姉です。2016年の11月からオランダに住んでて、2018年4月にPast thingsというサイトを立ち上げました。 ヨーロッパで仕入れたビンテージのアクセサリーを日本向けに販売するサイトです。 Past things立ち上げ、4ヶ月で注文は4件。でも幸せだった。 ――最初は全然売れなかったらしいね。 そうそう、今年(2018年)4月に立ち上げてから4ヶ月間は4人からしか注文がこなかった。 買ってくれたのは、私の友達1人と、お母さん、お母さんの友達、それとあなたの嫁。 ――身内だけじゃん。泣ける。 でも、別にそれでしあわせだったよ。 もともとビンテージのアクセリーを集めるのが趣味だったから、それをお母さんとか、友達にみせたかったんだよね。だから、もうそれで半分くらい達成してた。女の人がたくさん集まって「これはデザインがいいね〜」とか「モダンなデザインだね」とか、そういうの言い合ってる場が好きで、それを作りたかった。 ――なるほどな~。でもそれならコレクションを人に見せるだけでも良かったんじゃないの?なんで「売る」っていうことにこだわったの? ビンテージって「肌に馴染む」から好きなの。ヨーロッパが居心地いいのも古くて良いもので溢れてるからな気がする。 それでヨーロッパの昔の良いものやビンテージに触れている内に「たぶん、これみんなの肌にも馴染むはずだ」っていう確信を持つようになったんだよね。 あとは、お母さんやお母さんの友達に個人的に売ってた時、ものすごく喜んでくれて、その反応がかなり嬉しかった。彼女たちからお店を開くのを勧められたのもあって、ウェブショップを立ち上げる事にした。最初は全然売れなかったけど。 ツイートがバズったのはブラッドムーンのおかげ。 ――俺が宣伝のツイートをしたらちょっとバズってめちゃくちゃ売れたんだよね。 そうそう。数日間で商品ほとんど売り切れたんだよ。、4カ月で4件しか注文がなかったのに、あのツイートのあと沢山売れた。私思うんだけど、あれは確実にブラッドムーンのおかげだと思う。 ――ブラッドムーンって月が赤く見えるやつ? そうそう。あのツイートの日がちょうどブラッドムーンで、家に帰る途中でブラッドムーンを見て、家帰ってメールチェックしたら注文の嵐だったんだよ。ブラッドムーンのおかげに違いない。 ――いやおれのツイートのおかげだろ。 ツイートがバズったのもすべてブラッドムーンの力だから。 前々から個人的にやり取りしてた古物商のおじさんも「それはブラッドムーンの影響で間違いない」って言ってたから確実なんだよ。次のブラッドムーンっていつ?(ネットで調べはじめる)。2021年5月か。きっと何かが起きるなあ。 ――そういうもんなのか?じゃあ、スーパームーンは?前回は2016年11月だったらしいけど良いことあった? あーそのころは嫌な事があったな。ってことは、ブラッドムーンは私の人生にプラスに働くけど、スーパームーンはマイナスに働くんだな。 私の人生はブラッドムーンとスーパームーンで成り立っています。 ーー何言ってんの? 丸の内のビルとビルの隙間で泣いたとき、海外で生きることに決めた。 ――そもそもなんで海外に住んでるの? 一番最初のきっかけは婚約破棄だよね。結構長かった人と婚約破棄になって、相手の面影がない場所に行きたくて。 2015年の春に思い切って服飾デザインの仕事やめて、海外に移住したんだよね。英語ができなかったので、後々実行したかったヨーロッパ移住の為に、綺麗な英語の勉強ができるカナダを選んだの。 ーーそうそう、あなたカナダに1年間いたよね。そのあと一瞬日本に帰った。 そう。できるだけ帰りたくなかったんだけど、 カナダにいる間に次に住む場所探しをしてて、ポルトガルに恋をした。 それで、ポルトガル移住に向けてビザの手続きとかしなきゃいけなくて、一旦日本に帰国したの。 ーー日本にいる間やっぱ日本がいいと思わなかった? 確かに年齢も年齢だから、日本にいたら親も安心かなぁとは思ったよ。。 でも、ビザの結果待つ間、丸の内で短期OLしてたんだけど、理不尽なことがたくさんあって、給料はカナダにいたときより数倍高かったけど。昔から「ちょっと変わってるね」って言われる事が多かったけど、特にこの一時帰国の時はその言葉が効いた。 あるとき、ビルの隙間で空を見ながら泣いたんだよね。 「日本でこんな苦しい思いするなら、海外で大変な思いして生きていこう」って決意した。それで、日本に帰ってきて3ヶ月後に無事ポルトガルに移住した。 ーーへぇ〜そんな葛藤があったんか。 でも実はポルトガルに住んでたのも5ヶ月くらい。 ポルトガルは役所や仕事の契約とかが適当すぎて色々うまくいかなかったの。日本に帰れって事なのかな・・って悩んでたところで、アムステルダムに住んでた友達から誘われてオランダに何度か遊びに来たの。それでここも良い国だなって。 ーーそれでオランダ引っ越したんだ。 ポルトガルが本当に好きだったから、オランダに住むことにして良かったのかいまでも悩むことあるけど、オランダも味わい深くて面白い国だから好き、友達もたくさんできたので居心地いいよ。 ーーいまどうやって生活してるの? 最初は知り合いの日本人オーナーさんのラーメン屋で働いてたんだけど、いまは近所のカフェでケーキ焼いたり、広告とかメニューのデザインやってる。 家の隣にあるカフェに通ってたら、「コーヒー入れるの手伝ってくれない?」って頼まれて、それに応えてたら「ケーキ焼いてくれない?」「ポスターデザインしてくれない?」「SNS担当してくれない?」ってなって、いまカフェとデザイナー契約して働いてる。そういえばカナダでも家の近所のカフェで働いてたよ、最初常連だったところ。 ーー強いな。コミュ力が強い。海外移住したい人の参考にならないんだよな、こういうタイプ。 「売れ残ったらサイコーかどうか」を基準に仕入れてる ーービンテージアクセサリーを仕入れるって、ぜんぜん想像つかないんだけど、どんなところで、どんな感じで仕入れてるの? アンティークマーケットや会員制のフェアに行ったり、知り合いの古物商から個人的に仕入れたりしてる。マーケットでは、だいたい100個のアクセサリーをみて、そのうち1個買うかどうかってところだと思う。今日は300個くらいのアクセサリーを見て2個買ってきた。 知り合いの古物商の人の場合は私の好みを熟知してるので、見せてくれるもの結構仕入れてる。すごく信頼してる。今月は会えなかったから寂しいよ。 ーーたくさん仕入れたらもっと売れたりするんじゃないの? 売れるかどうかで仕入れてないというか...。基本的に「売れ残って私のものになったらサイコーかどうか」で仕入れてる。だから私にとってはめちゃくちゃかわいくないと仕入れられないんだよね。。磨いてる時とか、撮影してる時、画像編集してる時も「かわいい...」「かわいすぎる!!」とか一人でブツブツ言ってる。 ーーじゃあ売れたら、さみしさもちょっとある? あーそれはすごく寂しい。私がとても気に入って仕入れてるものばかりだから。 ーーでも、売れると嬉しいんだよね? 当たり前じゃん「これいいですよね!!買っていただいてありがとうございます、いま買っていただいたそれ、本当にいいですよね!!」と思う。 ーー心の動きが忙しい人だな。 次のブラッドムーンまで頑張る ーーもうかってる? マーケットに仕入れに行ってサイトに載せるっていう自分の人件費を考えたら赤字だね。まあでも、かわいいビンテージアクセサリーを見てまわるっていうのは半分趣味だから。。 ーー今後、Past thingsをどうして行きたいとか、目標とかあるの? 次のブラッドムーンまではがんばろうかな。何か起こると思うので。2021年か・・・遠いなぁ。 商品の結構な割合をリピーターの方に買っていただいてて。。やっぱりリピーターの方に買っていただいてるのは嬉しいです。届いたものを気に入ってもらってて、価格以上のものだって思っていただけたと思ってる。だから、しばらくはこのまま続けていきたいよ。 アクセサリーを購入していただいた方から、アクセサリー付けてる写真をもらったりするのね。そうすると、アクセサリーも笑ってる気がして、自分が本当に良いと思ったものを紹介するというのはそんなに間違ってないのかなぁと思っています。 ーーほほ~。 このインタビューって、なにか結論めいたもの言ったほうがいいの? オチみたいな。なにかいい感じにまとめておいてください。 ーーえぇ。う~ん。はい。 結論めいたもの:姉は強い 以上、弟でした。 ーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーー 弟よ、ありがとうございました。
ワーキングホリデーっていうビザだったから1年間。